東京大学‐プリンストン大学 合同プログラム「People and Culture of Japan in the United States: Past, Present, and Future」開催報告

東京大学プリンストン大学 合同プログラム「People and Culture of Japan in the United States: Past, Present, and Future 

 

実施担当者 

  • 矢口 祐人(東京大学 副学長・グローバル教育センター長) 
  • 下山田 翔(東京大学 グローバル教育センター 講師) 

 

東京大学グローバル教育センター(UTokyo GlobEとプリンストン大学が合同で、「People and Culture of Japan in the United States: Past, Present, and Future」をテーマとしたウィンタープログラムを実施した。東京大学からは国際総合力認定制度の認定を受けた8名の学部学生が、プリンストン大学からは5名の学部学生が参加し、東京大学ニューヨークオフィスや(31014日)、ラトガース大学(15日)、プリンストン大学(1617日)で共に学んだ。ニューヨーク滞在中、両大学の学生は米国内の様々なフィールドで活躍する方々の講義を聞き、ディスカッションにおいて積極的に意見を交わした。招へい登壇者は以下の通りである。 

  • 美樹夫在ニューヨーク総領事・大使 
  • 佐藤 仁(東京大学 教授)Navigating Global Career: Intentions and Coincidences 
  • 三戸 芳子(マウントサイナイ医科大学 助教)“Genomic Medicine and Career Path in Science and Medicine” 
  • 吉田 健人(米国野村證券 米州投資銀行部門共同責任者)“Cross Boarder M&A 
  • 津山 恵子(フリーランスジャーナリスト)“Motivating the Japanese Audience to Understand What Exactly Democracy Is” 
  • Dr. Joshua Walker (President and CEO of Japan Society) “The role and significance of Japan Society for the US-Japan relationship 

(敬称略) 

 プログラムは佐藤教授によるお話しで幕を開けた。プリンストンにおけるご自身の教授経験を振り返りながら、偶然がキャリア形成に与える影響を考察した。 

 第一線で活躍する登壇者のなかで、森 美樹夫 大使との対話は学生たちにとって特に示唆に富んだ経験となった。大使との対話は所定の時間を超えて続き、大使と学生たちは一緒にランチをとりながら交流を楽しんだ。 

 

 三戸先生による東大卒業後にアメリカでキャリアを形成してこられたお話は、学生たちに大きな刺激を与えた。さらに、吉田氏はニューヨークにある日系企業において、多国籍企業とビジネスを展開してきた経験を話してくださった 

 津山氏はアメリカの大統領選挙について概説してくださり、学生たちが日米の選挙制度や若者の投票意識を当事者の立場から比較する貴重な機会となった。 

 

 Walker氏は北海道で過ごした少年期からアメリカでトルコを専門とする研究として活躍した日々を経て、ジャパン・ソサイエティの代表に至るまでの道のりをお話ししてくださった。ユニークな経歴は学生の興味を大いに刺激した。 

 

 ニューヨークオフィスの立地を最大限に活用し、ジャパン・ソサイエティにおけるギャラリーツアー参加やカーネギーホールにおけるクラシックコンサート鑑賞など、市内の様々な場所を訪れ柔軟な学習経験を提供することができた。また、学生たちは自由時間を利用して博物館や美術館、国連本部などを自主的に訪問し、現地のレストランで食事を共にとることで親睦を深めていった 

 

 3月15日にはニューヨークを後にし、ラトガース大学を訪問した。同大准教授の若林 晴子 先生の講義を聞き、19世紀に同大学で学んだ日本人留学生と、彼らが直面した困難、当時の学生生活について学んだ。講義の後は大学近くにある墓地を訪問し、日本へ帰国することなく亡くなった当時の留学生を慰霊した。 

 

 ラトガース大学での学習を終えた後にプリンストンへと移動した。316日にはプリンストン大学研究員兼講師のアキル・フレッチャー先生による日本のオンラインゲームが米国の黒人コミュニティに与える影響についての講義、ならびに同大学社会学部ジェームス・レイモ教授による日米経済関係についての概論的な講義を聞き、質問をすることで主体的に学んだ 

 

 多岐にわたるテーマについて共に学んだことで「アメリカにおける日本」という大きなテーマについて多角的にアプローチすることができたのみならず、共に活動に取り組んだことで東大生とプリンストン生は友好関係を築くことができた。また両大学の学生が互いに刺激しあうことで、プリンストン生は日本で、東大生はアメリカで、キャリアを形成することに意欲的になることができた。