東京大学先端科学技術研究センター(以下「先端研」)は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた最適な道筋を学術的・中立的な立場から導き出すことを目的とした活動も行っています。今回、この活動を広く知って頂くために東京大学ニューヨークオフィス(以下「UTokyoNY」)との共同イベントとして6月13日に米国・ニューヨークにおいて公開ワークショップ「DECARBONIZATION PATHWAY TOWARDS 2050」を開催しました。このワークショップでは、エネルギー・トランジションの加速に向けた先端研の活動を紹介するとともに、脱炭素化の実現に向けた道筋を日米双方の視点から議論しました。
ワークショップでは、基調講演として杉山正和 先端研所長・教授より、カーボンニュートラルに向けたエネルギー・トランジションと技術開発の方向性について、段階を追ったアプローチと先端研の取り組みが紹介されました。
続いての招待講演では、在ニューヨーク日本国総領事館 佐藤直人 領事・経済部長から、カーボンニュートラルに向けた日本の政策について紹介頂きました。
その後のパネルディスカッションでは、エネルギー外交政策と国家安全保障問題に関する世界有数の公共政策機関である米国・戦略国際問題研究所(CSIS)よりエネルギー安全保障・気候変動問題部シニア・フェローのJane Nakano氏、我が国のエネルギー技術開発に関して豊富な知見を有するNEDOよりワシントン事務所長の高木美香氏、そして先端研附属エネルギー国際安全保障機構(GSET)機構長である河野龍興教授をパネリストに迎え、モデレータの杉山正和所長・教授の進行で日米の脱炭素に向けた技術開発の状況や課題、地政学との関係等について議論を進めました。
当日はニューヨーク在住・在勤の方を中心に20名を超える参加者が集い、日米の脱炭素に向けた取り組みの現状や将来の展望についてレセプションも含めて幅広く意見交換が行われました。