東京大学後援「大学経営ビジョナリー育成プロジェクト」 ニューヨークオフィスイベントの開催

2025年9月3日、東京大学ニューヨークオフィスにて「お茶の水女子大学創立150周年記念大学経営ビジョナリー育成プロジェクト」のイベントが開催されました。

本プロジェクトはお茶の水女子大学が創立150周年記念事業の一環として実施し、東京大学はその一翼を担う本イベントを後援しました。

大学経営における女性リーダーの育成を目的とした本プロジェクトでは、DEI(多様性・公平性・包摂性)の理念に基づいた大学運営の推進、ならびに女性研究者や女性学生のロールモデルとなる人材の育成を図るとともに、参加者間の組織を超えた社会関係資本(Social Capital)の形成も期待されています。

イベントの冒頭では、お茶の水女子大学の佐々木学長より本プロジェクトの理念と意義について開会挨拶がありました。

続いて、JETRO(日本貿易振興機構)ニューヨーク事務所所長の三浦聡氏が、JETROの活動紹介や、米国における日本企業の進出状況や現地との関係構築、加えて大学との連携支援などについて講演しました。

次に、JBIC(国際協力銀行)米州地域統括の中島裕行氏が、地政学的リスクへの対応、資源確保支援、地球環境保全への取り組みなど、JBICが果たす政策金融機関としての役割について講演を行いました。

その後、コロンビア大学国際公共政策大学院名誉院長のMerit Janow氏が、米国および世界における高等教育分野での女性の進出状況について講演し、女性の進学率の向上はグローバルに認められるものの、STEM分野や大学経営層におけるジェンダーバランスには依然、偏りがあると説きました。Janow氏は制度改革と文化的変革の必要性を強調しました。

最後に、東京大学の藤井総長が閉会挨拶を行い、このプロジェクトを通じて大学同士の垣根を超えた交流が育まれたことに触れ、イベントを総括しました。本イベントには、お茶の水女子大学、京都大学、東京大学からプロジェクト参加者として選ばれた女性教員9名に加え、各大学の関係者等が出席しました。各講演終了後は、講演者と参加者との間で活発な意見交換が行われ、参加者間の交流はより一層深まりました。